今年のテーマは「人の繋がりが世界を変える」

車椅子バスケ用車椅子

今年もアクセシビリティの祭典が近づいてきました。
テーマはConnection with Others Changes the World.(人の繋がりが世界を変える)

私自身、今から34年前にオートバイの事故で脊髄損傷となり、車椅子での生活となりました。
障害者となった自分を見られたくない、という気持ちから、自宅から外に出ることもなくなり、テレビを見て過ごす日々。

ある人が車椅子バスケットボールに誘ってくださり、渋々ながら見学に行きました。
競技用車椅子がすごいスピードで縦横無尽に走り回り、パスが繋がり高いゴールにシュートが入る。
車椅子バスケットボールの競技の魅力に引き込まれたのもありますが、それ以上に楽しそうに競技をされている皆さんが羨ましく、「自分にはできないかもしれないけど、あの中に入りたい。」と思いました。

チームに入り、仲間ができた瞬間、私の世界は放射線状に広がりました。
単純に体力がつき、日々の移動がしやすくなり、遠征に行くと、車椅子対応の部屋でなくても、こうすれば大丈夫というアドバイスをもらい。
車椅子対応じゃなくても、工夫次第で何でもできることを教わった。

仲間たちが他にもチャレンジしている、車いすテニス、車いすマラソン、チェアスキーなどなど、「一緒に行こう!」と誘ってくれるものに、一緒にチャレンジ。
障害者になって、自分は何もできない存在になった、となかば諦めかけていた人生の、目の前にあった高い壁がガラガラと崩れ落ちて行くのを感じた。

それからは、もっとできることがあるんじゃないか、と自分でできることを探し始めた。
そして、こんな自分でも社会に貢献したい、と、京都観光のバリアフリー情報を集めたり、小中学校でパラスポーツを通じての講演活動したり。
その後、アイ・コラボレーションで働き出したり、大学で非常勤講師をしたり、会社を起こしたりと、今となっては広がりに歯止めが利かない^^;
私個人でさえ、「人の繋がりで世界が変わる」を実感しています。
世界を変えたいと思う人が繋がれば、変えられないはずはないと思います。

皆さんも是非この祭典で私たちチームアイコラボと繋がってください。
そして、誰もが安心して、自分らしく生きられる世界を、一緒に考えてもらえると嬉しいです。

スタッフ画像
山本 英嗣
特定非営利活動法人アイ・コラボレーション理事長