(村岡)
では こちらのセッションではーー
セッション・タイトル
「ありのままの障害を価値としてーー
障害者のニーズを
事業に」ということでーー
NPO
アイ・コラボレーション神戸よりーー
「障害者事業育成プロジェクト
Source for Accessibility」発表という
セッションを始めさせていただきます
まず 事前に このセッションの概要を
簡単にご説明いたしますとーー
NPO法人アイ・コラボレーション神戸が
発表します障害者事業育成プロジェクトは
障害者の潜在的なニーズを表面化しーー
自分の持つ障害を
価値に変えることでーー
障害者が 気持ちよく暮らすことが
できるというプロジェクトをーー
自分自身で
作り出すことができるスキームです
障害者のニーズは
企業にとって本当に価値となるのか?
AI for Accessibilityプログラムを
はじめーー
アクセシビリティに
積極的に取り組んでいるーー
日本マイクロソフト株式会社
プリンシパルアドバイザー 大島友子氏と
ECサイト構築や サイト作成・運営ーー
広告ツール制作から
セキュリティー対策などーー
幅広く手がけるペタビット株式会社
取締役 ミキ チョクシ氏からーー
企業家の視点としてーー
率直なご意見を伺うという
セッションを始めさせていただきます
ということで 司会は私 村岡正和が
お送りさせていただきますのとーー
アイ・コラボレーション神戸の
板垣さんと共に進行させていただきます
まず 板さんですね
板さん います?
(板垣)います
(村岡)まず
ひと言 自己紹介をお願いします
(板垣)はい 板垣宏明といいます
NPO法人アイ・コラボレーション神戸で
理事長をしております
先天性の身体障害を
36年間やらせてもらってます
先天性多関節拘縮という
障害があります
体中の関節が拘縮してて
ちょっと硬いというーー
ざっくりとした説明になりますけど
そういう障害を持っております
(板垣)はい
(村岡)はい
(村岡)
今回のセッション・タイトルはーー
「障害者のニーズを事業に」という
タイトルなんですが
板さん自身は 何かニーズといいますか
やりたいことってあるんですか?
(板垣)はい ニーズとしてはーー
自分たちの使いたい製品やサービスをーー
自分自身で作ることが
ニーズだと思ってます
(村岡)なるほど はい
じゃ 今回 改めてなんですが
このセッションで発表するテーマを
教えてもらえますでしょうか?
(板垣)「障害者事業育成プロジェクト
Source for Accessibility」というものを
発表したいと思ってます
(村岡)ありがとうございます
ということで
じゃ ほかのメンバーの方々もーー
ご紹介させていただきたいと思います
今回は 私含めて5名
パネラーの方がいらっしゃいます
おのおの自己紹介を
お願いしたいと思うんですが
まずは じゃ 改めて板さんから
自己紹介してください
(板垣)はい 重複しますけども
板垣宏明といいます
NPO法人アイ・コラボレーション神戸の
理事長としてーー
神戸のポートアイランドで
活動してるんですが
アイ・コラボレーション神戸は
全部で6つのグループになってまして
障害を持たれて仕事をされてる方が
総勢で約100名ぐらい いらっしゃいます
神戸に拠点を置いて
事業をしています
僕自身の業務の内容は
アクセシビリティ・チェックーー
アクセシビリティの
JIS試験を主にしております
ウェブサイトを見ながら
JIS規格に沿ってチェックをして
それを お客さんに伝える
コンサル的なことをしております
ほかに ユーザー評価であったりとか
ユニバーサルデザイン対応の
設計であったりとか
僕もなんですが
アイ・コラボレーションとしてーー
ユニバーサルデザインの
設計や開発なども行っております
本日は よろしくお願いします
(村岡)よろしくお願いします
北山さんのほう お願いいたします
(北山)
NPO法人アイ・コラボレーション神戸の
北山と申します
理事とサービス管理責任者を
させていただいています
本日は よろしくお願いします
(村岡)よろしくお願いします
では マイクロソフトの大島さん
お願いいたします
(大島)はい
日本マイクロソフトの大島と申します
私は 日本マイクロソフトで
アクセシビリティ担当ということで
障害のある方ですとか
高齢の方向けの製品ですとかーー
サービスですとかーー
あと 活動全般みたいなことを
担当させていただいています
去年 神戸に
お伺いさせていただいたんですが
今年は こういう形で
是非 よろしくお願いいたします
(板垣・村岡)
よろしくお願いします
では ペタビット ミキさん
お願いいたします
(ミキ)はい ペタビット株式会社の
取締役をやっておりますミキと申します
よろしくお願いいたします
本社を神戸に構えておりましてーー
主に ウェブの構築だったりとか
システム ECの構築をーー
全般的に させていただいておりまして
もう20年ぐらい
会社を経営しております
今回は
アクセシビリティに関する取り組みと
あと 先日ですね
「アイデアソン・ハッカソン」
アイ・コラボさんの主催なされた
イベントに参加させていただきまして
いろいろ 企業としてもーー
非常に役に立っていけるんじゃないかなと
いう部分が見いだせましたので
この辺りを
今日 お話できればなと思っております
よろしくお願いいたします
(北山)お願いします
(村岡)よろしくお願いします
ということで おのおのの自己紹介が
終わりましたというところでですね
次に セッションに移らさせて
いただきたいと思うんですが
まずは
アイ・コラボレーション神戸さんからーー
話したいことがあるということなので
板垣さん よろしくお願いします
(板垣)はい
じゃ 画面 共有します
(板垣)はい
では アイ・コラボレーション神戸から
発表させていただきます
「障害者のニーズを事業に」
ということでーー
先ほど 自己紹介を おのおのの方から
いただいたんですが
日本マイクロソフト株式会社
プリンシパルアドバイザー 大島友子さま
ペタビット株式会社
取締役 ミキ チョクシさま
NPO法人アイ・コラボレーション神戸
理事長である板垣と 理事の北山
ファシリテーターは
バスタイムフィッシュ 村岡さまでーー
本日 セッションを
お送りしたいなと思ってます
まず このセッションについての
冒頭の発表としてーー
板垣からお話しさせていただきます
名前が
「Source for Accessibilityプロジェクト
ありのままの障害を価値としてーー
障害者のニーズ(原石)を
事業(宝石)に」ということでーー
板垣からお話しさせていただきます
まず “NPO法人
アイ・コラボレーション神戸とは”ーー
…というものなんですが
主に ウェブサイト制作 システム開発が
得意な事業所となっております
先ほども お伝えしたんですが
障害を持たれてる方が
たくさん働いていてーー
そのノウハウを基にーー
ユニバーサルデザイン対応の設計や開発
アクセシビリティに関する試験
また ユーザー評価であったりを
事業として活動しております
次に 2018年から弊所主催で
やらせてもらってるイベントがあって
「わたしたちの未来をつくる
アイデアソン・ハッカソン」というーー
イベントをしております
どういった内容かというと
ありのままの障害を価値として
“自分のものは
自分でつくる”ことを目的として
過去3回 「アイデアソン・ハッカソン」を
主催で開催いたしました
今年は できるか
怪しいところなんですが
今後 ずっと継続して
開催していきたいなと思っております
こちらのスライドが 第1回目です
2018年に神戸で開催した
「アイデアソン・ハッカソン」なんですが
視覚障害の方を中心にーー
視覚障害当事者の方に
集まっていただいてーー
7チームできたんですね
7チームできて その中にーー
必ず1人か2人 視覚障害の
当事者の方に入っていただいて
あとは開発者の方 企業の方が
1つのチームになってーー
製品 サービスのアイデアを出して
開発していくというのをーー
2018年 第1回目に行いました
こちらは集合写真になってます
“これからも
作るぞ!”っていうふうにーー
みんな 握り拳を上げた
集合写真となっております
次 次の年(2019年)に
これも神戸で開催したんですが
今度は 身体障害の方に
たくさん集まっていただいてーー
「アイデアソン・ハッカソン」を
開催しました
これは5チームできてーー
車イスの方であったりとか
ストレッチャーに乗ってる方ーー
あと お子さんも
1人参加していただいてーー
すごい いいイベントやったなっていう
僕も身体障害なんでね
すごいワクワクするような(イベント)
写真も
すごい みんな楽しそうに写ってます
はい
同年の2019年には
次は東京で開催しました
東京で開催したものも
視覚障害者の方を中心になってーー
「アイデアソン・ハッカソン」を
開催しました
この写真は
「ハッカソン」のあとですね
みんな 受賞した盾をかざしながら
握り拳を上げて 写真に写ってます
この説明の
「アイデアソン・ハッカソン」の中で
2年以内に製品化・サービス化が
実現したのが 3チームございます
今年の祭典でも セッションで
配信させてもらうんですが
メモメールチーム
Alexaスキルの開発の
メモメールチームの方たち
もうひとつが
AR音声案内システムチーム
こちら ARマーカーで
スマホをかざしてーー
音声でルートを
案内するというチームです
こちらのチームも 今年の祭典で
セッションしていただきました
もうひとつが
某大手企業さまによるーー
市販薬パッケージの開発もーー
製品化・サービス化が実現した
3チームのうちのひとつです
ほかにも
製品化・サービス化目前のチームはーー
たくさんあるので 今後も引き続き
どんどん進めていけたらなと思ってます
このノウハウを 全国の
障害者支援施設に共有してーー
障害者のニーズの
事業化をサポートするーー
Source for Accessibilityプロジェクトを
立ち上げます
Source for Accessibilityの
“Source”
よくでもないですが “ソースコード”と
よく間違えられるんですがーー
Sourceっていう単語の意味は
“源泉”という意味があるそうなんです
障害者のニーズが
次々から どんどん湧き出してーー
日本中に浸透してーー
アクセシブルな社会が
実現することを目指してーー
名付けさせてもらいました
Source for Accessibilityプロジェクトの
こちらはフロー図になってます
フロー図の詳細は 後ほど
詳しくご説明させてもらうんですが
まず このフロー図について
下のステップ1でーー
障害者支援施設の障害当事者から
事業化したいニーズをもらいます
その上のステップ2は
有識者アドバイザーの支援も受けてーー
ニーズを
ブラッシュアップしていけたらと思います
ステップ3の
最終ステージなんですが
厳選して磨き上げたニーズについて
企業さん 開発者さんとーー
事業化を目指すという
スキームになってます
こちらがフロー図になってます
また後ほど
詳しく説明させてもらいます
はい 以上になります
アイ・コラボレーション神戸からの
発表は以上になるんですが
ご興味を持っていただいたーー
企業の方であったり 開発者の方が
いらっしゃいましたらーー
お気軽に ご連絡ください
すごい生々しいんですが
電話番号が 078-302-9811
メールアドレスは
僕 板垣に届くようになってます
itagaki@ickobe.jpです
是非 よろしくお願いします
ご清聴ありがとうございました
(村岡)
板さん ありがとうございます
この AI for Accessibilityという
事業の説明でした
これについて 板さんからーー
大島さんとミキさんに
聞きたいことがあるそうですが
板さん その辺 どんな感じですか?
(板垣)
今回 “当事者のニーズを価値に”
Source for Accessibilityという
プロジェクトを立ち上げることをーー
今日 初めて
お披露目させていただきました
ほんまに 当事者のニーズに
価値があるのかなということです
僕らは
もちろん価値があると思っています
プロジェクトを立ち上げるぐらいなので
価値があると思っています
企業の方からの目線でーー
当事者のニーズに 本当に
価値があるのかをお聞きしたいです
(村岡)なるほど
大島さん マイクロソフトさんは
AI for Accessibilityや その他で
企業としても アクセシビリティに
力を入れていると 僕は思います
そのように積極的にアクセシビリティに
取り組んでいる理由も含めてーー
何かご紹介いただけることがあれば
お願いします
(大島)ありがとうございます
今の板垣さんのお話も含めてーー
スライドを共有して
お話しさせていただきます
(村岡)是非 お願いします
(大島)はい ありがとうございます
(大島)今 パワーポイントのスライドを
共有させていただきました
真ん中に写っている男性は
視覚障害がありましてーー
私たちの社員です
このような障害がある社員はーー
今 マイクロソフトでも
本当に増えているなと思っています
彼はエンジニアなんですがーー
こういうエンジニアや
研究者やリサーチャーなどのーー
仕事に就いている人も多いですし
そうじゃない仕事でも 障害のある社員が
今 すごく増えていると感じています
特に この真ん中に写っている
サーキブという社員はーー
エンジニアで全盲です
今 社内で ハッカソンというのを
結構 大々的にやるんです
1週間ぐらい仕事をしないでーー
“作りたいものを みんなで
作ろうぜ”みたいな感じなんです
世界的に行われていて
ウェブサイトがあります
社内で
そのウェブサイトに登録してーー
チームを作って
発表し合うという感じです
マイクロソフトに
エンジニアは たくさん いるのですが
例えば サポートをしていたりーー
ふだん ものを作っていないけれども
エンジニアや技術職という人がーー
結構 いるんです
そういう人たちは特に
このハッカソンで すごく盛り上がって
いろいろ ものを作ったりします
実は このサーキブが
2014年と2015年にーー
社内のハッカソンで
アイデアを出してーー
マイクロソフトに
研究所チームがあるのですがーー
そことコラボして作ったのがーー
今 ロゴが出ている
“Seeing AI”というアプリなんですね
本当に
さっきの板垣さんのお話のようにーー
当事者のニーズから
仲間ができていってーー
そこで 本当に製品として発表してーー
そして 提供もするようになったのです
マイクロソフトでも
なかなかない例ではあるんですがーー
実際に このような社員のニーズから
製品になったという例です
この Seeing AIの日本語版が
2019年12月に出ました
今は iPhoneだけですがーー
App Storeから
無料でダウンロードできます
日本でビデオを作りましたので
そちらを見てください
音声での解説が少し入っているので
そちらも聞きながら見てください
(石井さん)石井暁子です
私は2003年に手術が
きっかけで全盲になりました
現在は 一般社団法人を運営しながら
3歳になる娘と夫と暮らしています
私は仕事や生活のさまざまな場面で
Seeing AIを使っています
会議室に入るときは
部屋番号を確認しています
(アプリ音声)「31C-09」
(ナレーション)Seeing AIはーー
スマートフォンのカメラに映る
文字を認識して読み上げることができます
(石井さん)メールや文章はパソコンの
音声ソフトで確認できますが
紙の書類を受け取ったときには内容を
Seeing AIで確認しています
(ナレーション)
書類などをスマートフォンのカメラで
撮影すると 文字を認識して読み上げます
書類がカメラに収まるように
音声でガイドしてくれます
(アプリ音声)
「上端が表示されいません… そのまま」
(シャッター音)
(アプリ音声)「就労における
テクノロジ活用プログラム」
(石井さん)仕事だけでなく家でも
郵便物や保護者会のお知らせなど
紙の情報が多いのですが
1人で確認できるのが とても便利です
(アプリ音声)「保護者会のお知らせ」
(石井さん)娘と過ごしている時も
Seeing AIは便利です
(ナレーション)Seeing AIでは人の顔を
登録しておくことができ
登録した人がカメラに映ると
名前を読み上げます
(アプリ音声)
「アミは正面1メートルほど先にいます」
(ナレーション)
年齢や表情も推定することができます
(シャッター音)
(アプリ音声)
「幸せそうな黒髪の3歳の女の子」
(石井さん)娘が静かにしていて
何をしているか分からないときは
アプリで確認できるのもいいですね
(シャッター音)
(アプリ音声)
「おそらく本を読んでいる女の子」
(ナレーション)
人の状態や周りの景色などーー
カメラで撮影した
周囲の状況を認識して読み上げます
(石井さん)娘の洋服を選ぶときも
Seeing AIを使っています
(アプリ音声)「赤」
(ナレーション)色を認識して音声で
知らせることもできるので
洋服の色などを確認することができます
(石井さん)
子供を寝かせるときに電気が ちゃんと
消えているのか分からないのですが
音で教えてくれるのが とても便利です
(ナレーション)
Seeing AIは明るさによって
異なるトーンの音を鳴らすので
音で明るさを確認することができます
(アプリ音声)♪~
複数の機能が1つのアプリで
同じ操作で使えるというのが
とても使いやすいです
Seeing AIを使うことで
見えていたときと同じような感覚を
取り戻すことができました
(大島)ありがとうございます
日本語版の提供に合わせて
作成したビデオを見ていただきました
このビデオに
出ていただいた石井さんともーー
笑い話といいますか
お話しする機会があるのですが
当事者の目線とは 正に
こういうことかなと思ったことです
英語版のときに Seeing AIを
石井さんに ご紹介しました
こんなふうにテキストを読んで…
そのころは
まだ英語しか読めませんでしたが
英語のテキストを読むし
色も分かるしーー
風景をパシャっと撮ると
何があるか分かる
これらも英語だけだったのですが
“英語で こういうふうになってるよと
教えてくれるんだよ”
“えっ すごいね”とか話をしてました
ビデオの最後のほうにーー
娘さんを寝かせて 部屋の明かりを
消すというシーンがありました
あの機能は 明るさを検知して
音の高さで教えてくれます
明るい所だと 高い音がしてーー
真っ暗な所だと
音が すごく低くなります
それで周りが今 明るいのかどうかが
分かるという機能です
あの機能を見たときに 私は
何がいいのか全く分かりませんでした
石井さんに
紹介も説明もしませんでした
色などの ほかの機能は説明しました
そうしたら
あとから 石井さんからーー
“大島さん こんな機能あるじゃん
これ すごいんだけど”と言われました
私は“えっ? その機能の
どこがいいの”という感じでした
私は見えているのでーー
明るいかどうかを 音で知らせてくれる
機能のよさが分かりませんでした
ちょっと考えれば分かったことでした
でも 石井さんは実際に 電気を
消したつもりだけど 消えてなくて
娘さんが いつまでも寝室で
遊んでいることがあったそうです
なんで電気を消したのに
なかなか寝ないんだろうと思ったら
実は ついていたということがーー
旦那さんが帰ってきてから
分かったということがあったそうです
それで そのお話をビデオにも
盛り込ませてもらいました
正に当事者の目線でーー
視覚障害のあるサーキブから
生まれたプロジェクトなのでーー
見えてる人には よさが
なかなか分からないこともーー
機能として
ちゃんと盛り込まれていると思います
今は このアプリは
iPhoneだけですがーー
当然のことながら ボイスオーバーに
ちゃんと対応しています
やっぱり それも ボイスオーバーを
ふだん使っているからこそーー
Seeing AIのボタン操作なども
ちゃんと考えてあります
ふだんボイスオーバーを
使ってる人だからこその部分がーー
機能として
すごく盛り込まれていると思っています
このSeeing AIは
何が行われているかというとーー
iPhoneのカメラに写ったものをーー
マイクロソフトの
クラウド上にあるAIーー
Cognitive Services
というのに送ってーー
そこで
画像から文字を抜き出したりとか
その画像に何が写ってるかとか
あと 今 スライドに映っていますが
例えば 女性の髪が黒い
メガネをかけてる 何歳ぐらいなど
そういうことを マイクロソフトの
クラウド上のAIで解析をしてーー
その結果がiPhoneに戻ってきてーー
iPhoneが しゃべってくれる
ということが行われています
正にAIが使われているという
事例のアプリです
そのようなアプリは
いくつか ほかにもあります
Seeing AIは
視覚障害の方向けなんですが
この Office Lensは
一般の方も使っていただけます
その中にイマーシブリーダーという
機能があります
その機能を選んでいただくとーー
写真で撮った紙の文章から
文字を抜き出しーー
OCR機能で
テキスト化してくれるのです
そのテキストの文字を
大きくしたり 小さくしたりーー
色を変えたりができるという
機能があります
次に マイクロソフトが無料で
提供しているカメラアプリです
シャッター音がなかったりとかーー
普通のカメラアプリとしても
便利な所があります
これも 写した画像から
文字を抜き出す機能があります
もうひとつは Translatorです
翻訳の機能を持っている
アプリがあったりーー
あとは PowerPointや
Outlookのアドインとしてもーー
追加で使える機能です
本来は
Translatorなので翻訳なのです
例えば PowerPointだとーー
私が今 日本語で
プレゼンテーションしているものをーー
英語で字幕を出したりーー
スマートフォンで自分だけフランス語で
聞く・見ることができるアプリです
ただ その機能は
字幕としても使えます
聞くことに困難のある方がーー
プレゼンをしてるときの内容を
全部 目で見ることもできるのです
自動的に字幕を作ってくれる
機能としても使えるのでーー
正に これもAIを使って
字幕を作って 翻訳しているのでーー
日本語で しゃべっていることを
日本語で見るとーー
普通の字幕機能としても
使えるというものも提供しています
先ほど お話もしていただきましたが
そういうAIを使った機能に
助成をするというプログラムをーー
マイクロソフトで
世界的に行っています
実は 日本でも
採択されたプロジェクトが2つあります
ひとつは 東京工業大学のものです
ALSの方などで 目で
コミュニケーションを取る方がいますが
それも難しくなった方向けにーー
瞳孔の大きさを測って 今は
“イエス”“ノー”ぐらいですがーー
意思表示をするというシステムを
開発してもらいました
そこに マイクロソフトのーー
Machine Learning(機械学習)を
入れていただくことでーー
より早く正確に その患者さんが
思っていることを表現できるーー
システムを
今 開発していただいています
あともうひとつは
シーコミュという会社です
これは 聴覚に障害のある方向けです
先ほど Translatorでも
情報保障をしますと言いましたが
AIが まだ完璧ではないので
間違えてしまう所があります
それを修正するというシステムでーー
修正するのは 人が修正します
ただし その場にいる人ではなくて
遠隔でも修正をします
プロのオペレーターが
修正するのでーー
正確な字幕を
いつでも提供できるというーー
システムを
開発していただいています
そこに マイクロソフトのーー
Cognitive Servicesを
使っていただいているのでーー
AI for Accessibilityに
採択させていただいたという例です
この AI for Accessibilityも
実は 応募するときにーー
“あなたのチームに
障害のある人はいますか”
“それは 社員ですか
契約社員ですかーー”
“パートタイムですか”というのを
チェックする所まであるのです
別に それでーー
そのプロジェクトの善し悪しを
決めるわけではないとは思いますが
ちゃんと 当事者の声を聞く
当事者のニーズを聞くということに
すごく重点を置いているのかなとーー
同じ会社のことなのですが
思っています
村岡さん 私のほうからは以上です
(村岡)大島さん ありがとうございます
なるほど 僕は Seeing AIの
結構 初期バージョンからーー
使ってるというか
評価させてもらってるのですが
進化が激しいですね
すごいアップグレードだと思います
まだ最新版を試せてないので
また やってみようかなと思いました
では 次に ミキさん
ペタビットのミキさんです
ペタビットさんとしてはーー
どのようなアクセシビリティの
取り組みというのをーー
企業で されているかを聞かせてください
また ミキさん自身も
アイ・コラボさんのーー
「わたしたちの未来をつくる
アイデアソン・ハッカソン」にーー
参加していただいていますが
なんで参加されたのかも含めて
ご紹介いただければと思います
どうでしょう?
ご準備は大丈夫でしょうか?
(ミキ)はい 大丈夫です
では ご紹介にあずかりました
ペタビット株式会社のミキです
よろしくお願いいたします
ペタビットという会社は 先ほども
簡単に紹介させていただきましたが
神戸に本社を置いておりましてーー
ウェブやITを駆使して
いろいろな企画を提案するーー
コンサル会社として運営しております
ホームページを共有しますのでーー
こちらを見ていただきながら
ご紹介したいと思います
こちらが 今のホームページです
トップページに“未来を
変えるアイデアを。”というーー
キャッチコピーを付けています
もちろん ウェブサイトや
システムやECは手段であってーー
社会や企業さまの
抱えてらっしゃる問題だったりーー
市場のニーズみたいなものを発見しーー
それを 新しいITの仕組みでーー
事業主さまや企業さまに
活用の方法をご提案してーー
それを事業化に持っていくことを
主たるサービスとして行っています
そういった意味では 先ほど
板垣さんからもご紹介ありましたーー
事業化に向けての さまざまな支援をーー
企業として
取り組めてきているという所でーー
共通する所があるんじゃないかと
思っております
そういった会社を運営しています
アクセシビリティに関しての
取り組みはーー
ホームページの構築の中でーー
1人でも多くの方が
アクセスしやすいようにというーー
方法として認知はしていましたが
本格な提供は してきていませんでした
今 別のスライドを
提供させていただきます
アクセシビリティーに関する取り組みを
本格的に行う機会になったのがーー
こちらのスライドにあるようにーー
2016年に
神戸市のサイトのリニューアルをーー
弊社とアイ・コラボレーション神戸さまで
手がける機会がありました
このときに アクセシビリティについて
行政のサイトということもあってーー
非常に専門的な知見でーー
アイ・コラボレーションさんに
いろいろ ご指南いただいたこともあって
ノウハウも そうですし
興味といった所でもーー
携わらせていただいて 関心を
深めたという きっかけがありました
このときに 多くのユーザーの方ーー
もちろん 一般の健常者の方以外の
高齢者や障害者の方のーー
大きなモニタリングを実施してーー
実際に情報を使っていくには
どうしていくべきかというのをーー
深く開発していったという
経緯がありました
アクセシビリティの本格的な実績の
紹介をさせていただきました
今回の このウェブサイトの
リニューアルでもあるのですが
こういった所でのアクセシビリティを
活用してのご提案をきっかけとしています
今 ウェブサイトでの取り組みとしての
アクセシビリティの事例を紹介しましたが
ウェブ以外にも 例えば
ちょっとジャンルが変わりますがーー
少年野球の全国大会の
実施・運営なども手がけています
これは
話が それるわけではないのです
なぜウェブ以外の少年野球の大会も
運営しているかを説明します
球団という枠組みを超えてーー
全国の少年野球を実施している
いわゆる コミュニティーに対してーー
何らかの役に立つサービスを
提供しようというものです
これは ウチのスタッフが少年野球に
関わっていたという経験からーー
サービスを展開しています
無料で そういった大会に
参加できる組織があればーー
非常に便利なんじゃないかという
きっかけからーー
少年野球の全国大会を
運営するまでに発展しました
今年で14年目です
読売新聞さんにも協賛いただいてーー
最終的には 全国大会で
3000チームが全国1位を目指しています
東京ドームや神宮球場のような
プロ野球選手が試合をする場所でーー
決勝大会ができるという
サービスの運営もしています
この題材を用意した理由はーー
単純にホームページという
ひとつの切り口のみならずーー
やっぱり ニーズがあって
それを提供するサービスがなければーー
我々は それを
いろいろな企業さまに持ちかけてーー
協力・協賛いただいてーー
最終的にはーー
子供たちが大会ができるような
環境や場所作りを提供するということを
企画の一環として させていただきました
ですので こういったニーズからーー
経験できるサービスや
プロダクトアウトといった所までーー
一貫して提供するということを 20年間
ペタビットで行っていましたのでーー
こういった
アクセシビリティの部分でもーー
関わっていくことができるのではないか
という思いを持っていました
その中で 今回ーー
アイ・コラボレーション神戸さんが
されてた「アイデアソン・ハッカソン」に
昨年 神戸と東京の両方にーー
ウチのスタッフと
僕は 東京のほうに参加したのですがーー
更なるサービスの企画・立案の
アプローチを深めるためにーー
参加させていただく機会がありました
「アイデアソン・ハッカソン」に
参加したときにーー
どういう発展に
なっていったのかということとーー
イベントの中で発表した資料を
このあと 紹介します
その中で どういうふうに
僕たち企業としてはーー
どこをどう感じたのかを
簡単に紹介したいと思います
「アイデアソン・ハッカソン」の
「ハッカソン」でーー
実際に発表資料として作ったものです
その場で作っているので
品質は ご容赦ください
今回「アイデアソン・ハッカソン」は
2日間の日程で実施されました
1日目は チームに分かれて
企画・アイデアを考えます
2日目の「ハッカソン」では
それを形にします
プロトタイピングをするなど
実際の開発みたいな所までします
そのあと 実際に事業化に向けて
いろいろ進めていくという動きです
先ほど 板垣さんからも写真付きで
ご紹介があったイベントにもーー
私は参加していました
今ご覧いただいている資料がーー
僕が参加したBチームの
ハッカソンの発表資料です
先ほど 大島さんから
ご紹介があったSeeing AIもーー
実は このとき 僕は初めて知りました
“こんな便利なアプリが
あるんだ”ということもーー
痛感する きっかけになりました
テーマはーー
“視覚障害者の方に役に立つ
サービスや製品を考えよう”でした
ウチのチームはーー
ここに書いてあるように
“点字スキャナー”を考えました
背景としてはーー
身近にある点字案内場所が
分からないとかーー
点字は 勉強して身に着けてる方は
点字を見れば分かりますがーー
そもそも 点字そのものが
分からない視覚障害者もいたりーー
点字自体を見つけても
理解するのに時間を要するというーー
当事者の課題をいただきました
その人たちに向けて
どういうサービスがあるかについてーー
そのときは チームで考えました
この中でも 僕では思いつかないような
当事者だからこそ気づけるようなーー
さまざまな発見も
感じることができました
何よりも
ふだん感じてこなかった課題をーー
会話を通して 見つけることができました
そこから更に どういう解決方法が
あるかと考えていく所がーー
今回 私としては
非常に勉強になりましたしーー
すごく面白かったというのが
率直な感想です
このときの
ソリューションプランとしてはーー
スマートフォンをかざすだけでーー
先ほどのSeeing AIのような
技術を使うのかーー
どういう方法で実現するかは このときは
まだアイデアレベルだったのですが
スマートフォンを使って
点字案内場所を教えてくれるというーー
解決策をチームとして見いだしました
そのあと
どうプロトタイピングしていくのかーー
チームメンバーで いろいろと
試行錯誤を重ねていった中でーー
我々のチームには
開発エンジニアがいませんでしたのでーー
実際に 我々で どこまで作れるのか
試してみようという話の中からーー
このあと 簡単にですが
点字画像を みんなで集めてーー
そこから画像を解析してーー
プロトタイプやアプリを
作っていこうと考えていきました
視覚障害の方もメンバーにいたので
一緒になって みんなで考えた中でーー
まずは データを
どうやって集めるかということでーー
クラウド上の
共有アルバムを作成しました
みんなで知人に声かけをして
身近にある点字スキャンをーー
教師データとして
集めないといけないということでーー
いろいろと画像収集を行いました
関係者の方からも
画像を集めることがーー
今まで あまり身近になかった事例も
あったと聞いていました
実際には 我々は結構 必死でした
自分たちで 身近にある
点字ブロックを探していたんですが
短時間では 枚数が
なかなか集まらないということでーー
SNS上で
知人に協力してもらおうとーー
このときに
チームメンバーで話し合って決めました
こういった所が 短時間で
多くの情報を集めたということでーー
アイデアとしては非常に面白いと
周りの方から評価がありました
このときは 10人の協力者と
150枚ぐらいの画像が集まりーー
そこから 実際に
ひとつずつ画像を分析していきました
このときは 実際のアプリケーションを
作ろうという方向で考えーー
いろいろと試行錯誤して
集まったデータを見ていきました
当事者である
視覚障害者のチームメンバーがーー
実際には 僕と複数のメンバーでーー
ウェブ上にあるツールを使って
プログラムをしていくことを考えましたが
マイクロソフトさんが提供しているーー
Custom Visionというサービスを
教えていただきました
こちらですと
プログラマーじゃなくてもーー
画像分析ができて AIを作ることが
できるということだったのでーー
これを使って どこまで できるか
やってみようかと進めていきました
そうすると
徐々に当事者の視覚障害の方もーー
プロジェクトを
一緒になって作っていくことにーー
面白みを
感じていただいた所もありました
途中までしか
まだ開発できていないのですが
普通にプロジェクトとして
専門家や開発者のメンバーでーー
ウチのペタビットの会社にも
エンジニアがいるのですがーー
普通に要件を固めてーー
開発専門家で形を作っていくという
プロセスとは違うーー
このプロジェクトで 新しいアイデアの
ヒントが いろいろ出てきましたのでーー
ペタビットの私としては
これらのアイデアがーー
サービスとして価値のあるものが
あると たくさん感じました
このプロジェクトは 途中で
いろいろと画像解析するというーー
流れがあったんですが…
こちらのスライドを いったん止めます
冒頭に ペタビットの
紹介をさせていただきましたが
さまざまなユーザーの方とーー
世の中で それを必要としてる方々を
仲介するということをーー
ペタビットは
ずっと手がけてきておりました
先ほどの板垣さんの
発表にもありましたようなーー
Source for Accessibilityの
具体的な取り組みを見てーー
私が「アイデアソン・ハッカソン」で
感じた さまざまな可能性をーー
事業に発展していくという部分で
橋渡しをできるようなーー
ウチの会社の役割を
再認識することができたのでーー
今日は そういった所での可能性を
ディスカッションしていきたいと思います
簡単ですが ペタビットという会社の
取り組み状況とーー
この間の「アイデアソン・ハッカソン」で
感じた内容を説明させてもらいました
以上になります
(村岡)はい
ミキさん ありがとうございます
なるほど
野球のチームみたいなところもーー
事業として取り組まれてるということを
初めて僕も お聞きしました
事業開拓
正に 今回のセッションはーー
障害者のニーズを
事業にっていう話なんですが
そういった点からは 事業家としての
事業を作る立場としての視点
…ていうところからも
これからお話が聞けそうな気がしました
ありがとうございました
各社さんの事例とーー
アイ・コラボさんの
モチベーションといいますかーー
これからの取り組みというところが
出そろったわけなんですが
ここからは
フリーディスカッションということでーー
皆さんで
アイ・コラボレーションさんのコンセプト
“障害者のニーズを宝石にしていこう”
…という取り組みに関して
いろいろとディスカッション
時間の許すかぎり
させていただきたいと思うんですが
そうですね
まずは…
北山さん
この障害者のニーズを
発掘する ひとつのきっかけとなったーー
この“わたし達の未来をつくる
「アイデアソン・ハッカソン」”をーー
実際に運営されて
(北山)はい
(村岡)
何回もやられているわけなんですが
(北山)はい
(村岡)その取り組みの中でーー
何か感じたこととかーー
今 思っていることがあれば
共有いただければと思います
(村岡)いかがでしょう?
(北山)はい
(北山)
本日のアクセシビリティの祭典のーー
前半のセッションでーー
“わたし達の未来をつくる
「アイデアソン・ハッカソン」”のーー
サービスやプロダクトを
実現した2チームにーー
ご登壇いただいています
その中で障害当事者として
ご登壇いただいたーー
園さんというロービジョンの方が
いらっしゃるんですが
ご自宅に23台のスマートスピーカーを
お持ちだそうです
それを使いこなして
音楽を聴いたり 話をしたりーー
プラス 家電コントローラーを使って
もともとある家電を操作したり
スマートスピーカーだけでなくーー
スマートロックで 簡単に
玄関ドア開けれるようにしたり
家の中に人感センサーを設置して
近づけば電気がつくようにしたり
そのほかにも
たくさん工夫されてるんですね
園さんは2018年の
アイデアソン・ハッカソンでーー
“メモメール”というアプリ
スマートフォンでも使えるしーー
スマートスピーカーでも
使えるアプリをーー
チームの皆さんと開発して
最優秀賞を取られた方なんです
そのときに思ったのは
私も もともとーー
出た当初から スマートスピーカー
買ってたんですが
園さんみたいに
使いこなすところまで行けなくて
お天気聞くぐらいで終わってたんです
やっぱり 障害持った方の
不便っていうところがーー
たくさんのニーズにつながってーー
それを改善するっていうところを
園さん 正に体現されています
アイデアソン・ハッカソンには
園さんだけじゃなくてーー
たくさん そういった すごい方が
参加されています
なので ホントにニーズもあふれてて
開発者の方もーー
アイデアソン・ハッカソンの
セッションでもーー
ミキさんも
おっしゃってくださったんですが
すごい視野が変わったとか
意見聞けて良かったとかーー
一緒に仲間になれて楽しかったとか
いろいろ言ってくださってるので
園さんだけでなく
当事者の方も すばらしいしーー
参加していただいた方も
すばらしいなというふうに思って
今まで何度か させていただいてます
(村岡)ありがとうございます
そうですね
大島さん ミキさん どうですかね?
僕も園さんていう方は
存じているんですがーー
正直 あれはーー
スーパー障害者だなと
思うような人なんですよ 実際に
どうでしょう?
例えば 大島さんとかのーー
そういった方々とのーー
AI for Accessibilityとか
アクセシビリティの担当としてーー
いろいろな方々と
接点があると思いますが
どうでしょう?
こんな人いるんですか? 結構
(大島)
分かんないです フフフフッ…
23台っていうのは聞いたことなかったです
(笑い声)
すごいですよね みんな
反応しちゃうんでしょうね 多分ね
(笑い声)
(北山)各部屋にあるので
Alexaとか “OK, Google”とかーー
ウエークワードが違うので
みんなが応えるってことはないです
でも マクロを組んでーー
全部の部屋で反応させたりとか
いろいろされてます はい
(大島)先ほどの板垣さんのーー
Source for Accessibilityのご説明
伺ったときも思ったんですが
ニーズは もちろん
皆さん あるじゃないですか きっと
それを
ミキさんのご紹介してくれたようなーー
アイデアソン・ハッカソンという
場があったからかもしれないですけど
ちゃんと物にしていくことって
ハードル1個 すごく高いと思うんですが
実際に物ができたこと以上の
いろいろな発見だったりーー
喜びっていうのが
すごいあるんだろうなっていうことと
あと 今回って “それを
事業にしていきましょう”じゃないですか
作っておしまいじゃなくて
そこが あれですよね
どういうふうに
発展してくのかっていうのはーー
すごい楽しみです
もっと ホント 普通にーー
これ 障害のある人のニーズから
生まれたんですっていう商品がーー
もっと普通に どんどん どんどん
町にあるような状況っていうのがーー
今後 夢じゃないんだろうな …というか
ありえるんだろうなと すごく思って
皆さんの話を伺ってました
ありがとうございます
(村岡)はい ありがとうございます
ミキさん 今のお話を受けてーー
実際に東京で
アイデアソン・ハッカソン 参加いただいて
先ほど チームの取り組みっていうのも
発表いただいたわけなんですが
例えば
取り組んだのがAIっていうことなので
教師データ いわゆる 点字の画像を
集めるという大変なところをーー
SNSを使って
皆さんに協力していただいた
結構 ありそうでないような
話だったような気がするんですが
こういったことを通じて
取り組まれた中でーー
どうですか?
“楽しかったですか”みたいな話とかーー
障害のある方々と実際に共同作業された
っていう観点からも そうですし
一方で 事業家の視点としてーー
これが何か
ビジネスにつながる可能性といいますか
何か感じるところが
もし あったならばーー
お聞かせいただきたいんですが
いかがでしょう?
(ミキ)ありがとうございます
正に 僕も ホームページを黎明期から
提案する立場でやってきたんですがーー
やっぱり
必ず そこに機器というものがあって
何か機器を使いながらーー
認識とか理解を深めていく手段として
ホームページは昔からありました
やっぱり その中で
どうユーザーが使ってるのかはーー
ウェブに携わってる中ではーー
共通のテーマとしては
必ず それがあるわけなんですね
今は もちろん 当たり前のようにーー
皆さん
スマートフォン 使ってらっしゃるから
同じような共通理解でーー
機器を使うというのが
イメージできると思うのですが
イメージできなかった時代を
私は今回 感じることができました
当たり前のように使っていた
機器ではないところにーー
そこにユーザーがいて
それを使って 誰が役に立つようなことを
考えたらいいのかみたいなところにーー
非常に… 何ていうんでしょうね
元に立ち返ることができたというのが
僕が いちばん感じたことです
それが すごい 僕的には楽しかったです
なぜかというと
それって すごい大事なことで
人が 役に立つとか便利になるっていうのを
もう一度 再認識することによってーー
世の中の人たちに理解を求めていける
それが 事業化していくうえではーー
非常に大きなモチベーションになると
思っています
今回のアイ・コラボさんの取り組みには
それを すごい感じることができます
やっぱり 事業っていうのはーー
目先の利益だけでは
なかなか長続きしないですからーー
そういったところを
より打ち出していく
逆に もちろん コツがあって
事業の中でーー
企業が それなりの投資をして
予算を組んでいったりとかーー
さまざまなサービス化していくところに
結構 コツみたいなものがあるので
そういったところを
我々が お手伝いすることによってーー
純粋なニーズを形にできるんじゃないかなと
いうのは非常に深く感じました
(村岡)なるほど
何か発掘できそうな感じですか?
(ミキ)今回 ハッカソンの
皆さまの発表の内容を見てもーー
ちょっと
これは いやらしいかもしれませんが
求めてる企業のイメージが
バンバンつきました
(村岡)おお そうですか
(ミキ)はい
(村岡)板さん その辺 どうですか?
主催側として
“何か可能性ありそう”みたいな話
(板垣)
可能性しか感じてなくて ハハハハッ…
主催運営側で言う言葉ではないんですが
ほんまに参加者として入りたいなってーー
思ってるぐらいのイベントなんですね
アイデアソン・ハッカソン
主催者が言うのは
おかしいと思うんですが
それは なんでかっていうとーー
僕も先天性で
ずっと障害者やらしてもらってて
やっぱり 母親がいなかったら
生きていけないってーー
ずっと思ってたんですよ
母親も そういうふうに思ってたんですね
そういう母親の立場からーー
やっぱり いつか
母親・父親は死んでしまう話なので
“これやったら うちの息子
使いやすいんちゃうか”とか
“これ どうやろうな
もっと使えるんちゃうか”っていう
俗にいう
ユニバーサルスプーンであったりとかーー
ユニバーサル靴であったりとかーー
ユニバーサル何とかって
いう名が付くような物をーー
いろいろ試してきたんですね
試してきたというか 母親に
試させられてた感じがあるんですが
でも結局 学生経て大人になってーー
結局 ユニバーサル何たらっていうのは
使ってないんですよね
でも それは なんでかっていうと
答えはシンプルで 使いにくいんですよ
ユニバーサルいう言葉が
ついてるにもかかわらずーー
実際の当事者が使ってみると
使いにくいです
障害の種別は
いろいろあるとは思うんですが
少なくとも 僕はーー
ユニバーサル何たらっていうのは
使いにくかったんですよね
それを いろいろ
村岡さんとか北山さんとかと話しててーー
やっぱり 何ていうんですかね
こんな言い方
反感買うかもしれないですが
作った人間の勝手な
ユニバーサルの知識であったりとかーー
考えで作っていってるからーー
実際 当事者が使ってみるとーー
使いにくいっていうことが
起こると思うんですね
なんで
そういうことが起こるかっていうとーー
途中で 作っていく段階で
当事者の意見であったりとか
それこそ モニター診断ですよね
“実際 ちょっと 今ここまで作ってんけど
おたくの障害やったらーー”
“どう使いやすい どう使いにくい”って
いう意見を全く抽出してくれずにーー
勝手な知識で作って
“はい
ユニバーサルスプーンできました”
“じゃ 障害者の人 使ってね”って
いう感じだと思うんですよ
やから
使いにくいっていうのが発生するしーー
今 実際 使ってない
それならば
今 技術も発展してますしーー
AIであったりIoTであったりーー
勉強は必要ですが 手軽に手が出せる
作れるっていう時代になってるから
“実際に当事者(障害者)が作ったら”
っていうふうにしていかないとーー
ホントに使いやすい物であったりーー
アクセシブルな世界には
ならないんじゃないかなっていう思いから
“わたし達の未来をつくる
「アイデアソン・ハッカソン」”
ほんまに参加したいなっていう
ミキさんとか
大島さんとか村岡さんとかと一緒にーー
何か作っていきたいなっていう思いが
すごい込み上げてくるっていうか
“ウルウルする”じゃないですけど
そういう思いでーー
アイデアソン・ハッカソンも
今後も やっていきたいなと思ってます
(村岡)大島さん
Seeing AIとか
障害者の方々と一緒にーー
いろいろな取り組み
物作りをされている企業としてーー
今のお話 どうですか?
ユニバーサルなものは
使いづらいみたいな話がありましたが
(村岡の笑い声)
(大島)製品を作っていくうえで
本当に すごく大事なことをーー
言っていただいてるなっていうのも
もちろん思ったんですが
やっぱり AIだったり
IoTだったりが出てきたからこそーー
やりやすくなった面って
すごくあるじゃないですか
ただ それが もちろん
今 完璧なわけではないですし
まだまだ
普通の方には すごく敷居が高い
開発するときに利用するものとして
すごく まだ敷居が高いと思いますし
まだまだ 分かりにくい部分も
あったりとかすると思うので
今 開発する方に向けてーー
もっと敷居低く
使っていただきやすいものにーー
マイクロソフトのAIだとか
Cognitive Servicesっていうのもーー
していかなきゃいけないなってーー
板垣さんを
開発者ということで そう思いました
(村岡)なるほど
先ほどの板さんの話の中で ひとつ
ポイントかなと思ったのはーー
結構 開発者側が 自分たちが思う
アクセシビリティといいますか
考えたものっていうのをーー
言葉をあえて悪く言うと
一方的に押しつけるといいますか
“そういう形で提供しても
使えないんだよ”っていうーー
メッセージのように
僕も ひとりのデベロッパーとしてーー
わりと 刺激的に受け取ったんですが
マイクロソフトさんとしてはーー
例えば ああいうSeeing AIとかを
作ってらっしゃる中でーー
すごく アクセシビリティに詳しい
専門家の科学者みたいな人がーー
すごく理論的に作っているのか
それともーー
やはり 実際に障害者の方々と
ディスカッションをしながらーー
ある意味
コラボレーションといったような形でーー
開発をされているのか
どっちなんでしょうね?
(村岡)いかがでしょう?
(大島)はい
(大島)正直 昔ってーー
今 お話しされた前者の
パターンだったのかなと思います
もともと マイクロソフトは
Windowsを持っていたということで
最初の
アクセシビリティの始まりってーー
“Windowsを使うことができない”
“使いにくいよ”という声をいただいて
それで 大学の機関と一緒にーー
“じゃ どういうふうにすれば
Windowsってーー”
“障害のある方にも
使っていただけるんだろう”
…というところから始まりました
そのときは 声を聞きつつーー
一生懸命 直していった
追加していったと思うんですが
今は Seeing AIでも そうですしーー
聴覚障害の人に向けたリサーチも
行われてますが
それも
聴覚に障害のあるリサーチャーがーー
リードしてやってたりするんですね
そういうように 障害のある
社員だったりっていうのがーー
そういうプロジェクトを
リードしてくっていうのがーー
すごく普通になっています
やっぱり AIだとかっていう
技術も そうですが 世の中もーー
だんだんと変わってきてるんだなって
いうのは思いました
(村岡)なるほど
マイクロソフトさんの中ではーー
もう既に 障害者の方々が
作っているわけなんですね
(大島)そうなんですよね
そういうのは 本当に
普通になってきてるって思います
(村岡)なるほど
だからこそ 結構 ツボな機能が
実際に Seeing AI…
あんまり ヨイショするつもりは
ないんですが
実際 すごく アレなんですよね
ツボな機能といいますか
先ほどの
明るさを音で知らせる機能がーー
分かる人には分かるといいますか
そういう機能が
実装されているのもーー
正に そういったところが
ポイントになっているのかもしれませんね
(大島)…かなと思いますね
色を判別する機能もーー
別のアプリとしては Seeing AIより
もっと前にあるわけですよね
あと お札を判別するアプリとかも
それは ビデオの中で
石井さんも言ってますけど
“1つのアプリになってるのが
いい”って おっしゃっていて
それって
操作が同じだからなんですよね
スクロールだったりとか
スワイプだったりがーー
同じようにできるので
それで 1つになってるのがいいと
いうふうに言ってくれた
iPhoneだとかを
視覚障害の方が使うっていってもーー
やはり ちょっとだけ
ハードルあるじゃないですか
今 使える方 すごく多いですが
やっぱり ハードルあると思うんです
それを 1つのアプリで 同じ操作でーー
いろんな機能が
できるっていう所に注目してーー
それを実現したことが
大きいのかなというふうに思いました
(村岡)なるほど
一方で ミキさん
神戸市のウェブサイトを
構築された中ではーー
多くの当事者の方々のモニタリングを行い
いろいろ意見を参集しながらーー
お作りになったっていうような
お話だったと思うんですが
その観点から
いかがなもんでしょう?
(ミキ)
ありがとうございます はい
いちばん 今回のリニューアルで
評価いただいてる代表的な施策がーー
トップページを検索窓1つにしたっていう
アプローチだったんですが
これは アイ・コラボさんの
さまざまな被験者の方の結果です
多くの高齢者の方 障害者の方も
検索窓というものに対してーー
認知度が高かったという所が
理由になっております
なので ペルソナというか
ユーザーの利用のしかたとしてーー
きちっとしたエビデンスになったと
いった部分での説得題材になってーー
“だったら採用しましょう”と
お話につながることになったので
ここは 当事者たちの いわゆる
実際のデータが起因としてーー
ほかの自治体にはなかったリニューアルが
実現したのかなと思ってます
これも 我々の仮説だけでは もちろん
採択はされなかったと思いますので
当事者の方たちの意見が
基になってると思います
(村岡)なるほど
あれは 自治体サイトなのにーー
検索エンジンのトップページみたいな
感じになってますよね
検索フォームが
バーンってあるだけみたいな感じの
自治体サイトにしては
すごいアグレッシブな…
当時 ユニークだったんだけど
いくつかの自治体のサイトで
マネられましたよね
あれから ちょっと プチ流行った感じが
あったような気がします
結果的に あれは健常者にも
便利だったわけなんですよね
正に そういう意味ではーー
ユニバーサルデザインだったのかも
しれないっていうのはありますが
それも 多くの そういった
当事者の方々の意見を聞いた結果ーー
実際 ああいうUIがーー
結局 認知度も高くて
利便性も高いっていうーー
データの裏付けが取れたところは
大きかったでしょうね
結果的に
今の おふた方のお話の中にもーー
やっぱり 障害者のニーズを
事業に結び付けるコンテキストがーー
わりと 眠っているといいますか
隠れているなと思います
実際に そういった形でーー
障害者の生のニーズといいますかね
現場のニーズ
先ほど 板さんがーー
“ユニバーサルスプーンは
使えない”とは言ったけれども
結果的に でも多分 板さんがーー
めっちゃ使えるスプーンっていうのは
考えられるんだよね?
(板垣)これも ちょっと
話 ズレちゃうかもしれないですが
僕 先天性で ずっと来たんですが
結局ね やっぱりーー
“ユニバーサルスプーン使ってみた”
“結局 使いにくい”
…ていうふうに
我慢してしまうんですよね
その我慢が やっぱり…
我慢というか“もっと こうしたほうが
いいのに”っていう意見をーー
どこに言ったらいいかっていうのが
昔は全然 分からなくて
気持ちが ふさぎ込んでーー
皆さんが使われているような
既存のスプーンをーー
どう工夫したら
食べやすいかなっていうふうなーー
そういう試行錯誤を
ずっと繰り返してたんですね
だから 実際に
今 こういう事業をしようと思ってるので
アイデアは 多分
いっぱい出てくるとは思うんですが
実際に 第三者の方であったり
村岡さんとか北山さんと話しててーー
“板さん これ もっとこうやったら
使いやすいんちゃうん?”
“あっ なるほど そうですね”
“じゃ もっと
これをこうしたら”っていうーー
一緒にアイデアが膨らんでいくっていう
イメージは すごいあります
(村岡)なるほど
やっぱり 作れる人と
コラボをするっていうのかな
…ていう形で
テンションが上がってーー
ノリノリで
物を作れるみたいな感じも
楽しくやれるっていうのも
ひとつ おっきいよね
物を作る
アウトプットの品質としてはね
…という所にも関わっているかなと
感じながら お聞きしたんですが
そうこう言ってるうちにですね
結構 時間が たってまして
いい感じで そろそろ締めに
かからないといけないかなと思います
最後に 北山さんのほうから
この取り組み 改めてーー
アイ・コラボレーションの
「障害者のニーズを事業に」
「原石を宝石に」というような
モチベーションで コンセプトでーー
これから
取り組んでいかれると思うんですが
今言った
実際に事業に携わってる方々とかーー
障害者が
リードして物を作っているーー
マイクロソフトさんといったような
企業のお話の中で
アイ・コラボとして 今後 どのように
更に取り組んでいこうかということをーー
このセッションで
気づいたことも含めてーー
何か 最後に
コメントをいただければと思います
(北山)はい
本当に このセッションを伺ってきて
すごく うれしいです
私たちは 本当に幸せだなと思って
マイクロソフトさん
ペタビットさん 村岡さんとーー
こういうセッションができる場に
いられるんですが
多くの 弊所と同じ
障害者就労支援事業所という施設さんは
昔の板さんと同じようにーー
ニーズがあっても どこに言ったらいいか
分からないっていうことがーー
皆さん あると思うんですね
たまたま
私たちは本当に幸せなんですが
なので
私たちのような幸せな環境をーー
多くの 全国の障害者就労施設の方と
共有したいと思っています
もちろん それを全部ーー
マイクロソフトさん ペタビットさんに
ぶつけてしまうと 大変なことになるので
そこで ワンステップ
私たちが間に入ることによってーー
ニーズをブラッシュアップしたりとか
村岡さんのような 技術的な側面から
お話しいただいてーー
“もうちょっと こういうふうに
違う観点からーー”
“考えてみてくださいね”って
いうようなことで
今 例えば 寝たきりの方だとーー
入力作業とかしてらしたり
する方もいらっしゃって
それは多分 単価が低いお仕事に
なってしまっているんですね
でも 例えば 私がーー
ものすごい入力が速くて
ものすごい正確やとしてもーー
そんなものは 次の時代になったら
全く価値がなくなるんです
今 価値があるお仕事っていうのはーー
次の時代で価値があるかどうか
分からないんですね
なので 自分たちで考えてーー
自分たちで
価値のある仕事を作っていってーー
ニーズから
事業を作っていくっていうのをーー
今までの 私たちの幸せな状況を
皆さんに共有してーー
どんどん 本当に
ニーズが湧き出るようなーー
スキームを作っていきたいって
いうふうに思っていますのでーー
皆さん ご協力よろしくお願いします
(北山)はい 以上です
(村岡)なるほど
アイ・コラボレーションさんの
サクセスストーリーを…
(北山の笑い声)
(村岡)いやいや
幸せな状況っていうのは まず
ほかの方々にもシェアをしてーー
もちろん まだまだ これから
この取り組み自体もーー
アップグレードされていくとは
思うんですが
その中でも いわゆる
アイ・コラボレーションの名のとおりーー
そのサクセスストーリーを
いろいろシェアして
周りの事業体 もしくは 同じような
障害当事者の方々 コミュニティとーー
シェアをしていって
より良いものに発展させていく
その中で事業を
生んでいくというようなスキームをーー
これから作っていくというようなことで
よろしいですかね?
(北山)はい
(村岡)はい ありがとうございます
…ということで
時間になりましたので
本セッション
「ありのままの障害を価値としてーー
障害者のニーズ(原石)を
事業(宝石)に」をーー
これにて
終了させていただこうと思います
パネラーの皆さま
ありがとうございました 長時間
お疲れさまでございました
(一同)ありがとうございました