視覚障害を持つ方の最新事情<10時30分から11時10分>

かつて情報アクセシビリティの分野では、特別なニーズを満たすための特別な製品が数多く開発されてきました。
本セッションの登壇者2人が18年前に開発した視覚障害者用キーボード練習ソフト「ウチコミくん」もそんな製品のひとつでした。
でも、昔話は懐かしむものではなく、ここでは未来を見通すためのヒントにしましょう。
その後、障害者のために「特別に作られた製品」ではない、数々の電子機器や通信技術が、晴眼者だけでなく視覚障害者の生活をも便利にしてくれる時代になりました。音声合成は多くの人が日常生活の中で耳にする技術になりました。
普通のものを正しく作ることが、最も多くの人に届くようになりました。
視覚障害者が情報機器の使い方を学ぶことは、18年前と変わっていないか、あるいはより難しくなっているかも知れません。ですが、技術が与えてくれる可能性もどんどん広がっています。
このセッションを通じて、技術の未来に向かってチャレンジする人たちを応援したいと思います。

  • 園 順一 氏 写真

    園 順一 氏

    京都福祉情報ネットワーク 代表
    視覚障害リハビリテーション協会 理事

    日本電池株式会社、ソード株式会社、株式会社ヒューコムなどを経て1995年株式会社ディーエスピーリサーチを設立。現在は非常勤。50歳頃から目が不自由になり始め、視覚障害に関わる活動を始める。
    1997年:視覚障害者福祉機器展「EyeToolsフェアin大阪」を企画・運営。弱視者問題研究会の行事として開催する。
    1997-98年:視覚障害者用音声認識オートダイアラー付き電子手帳「ピッポッパロット」の企画提案をする。株式会社メルコムが開発・販売。
    2004年:京都ライトハウス新築記念イベント実行委員会代表
    2013年:2月7日 ラジオ大阪「話しのメグスリミュージックソン」に出演
    2018年:点字毎日に我が家のスマートホーム、スマートスピーカーの記事掲載

    西本 卓也 氏 写真

    西本 卓也 氏

    NVDA日本語チーム 代表

    2012年よりスクリーンリーダーNVDAの日本語化と翻訳、イベント開催。
    過去に大学教員として京都と東京で音声対話、機械学習、福祉情報工学などに従事。
    2015年よりウェブアクセシビリティ基盤委員会 WAIC に参加、現在 WG2 招聘専門家。
    広島でプログラミング言語 Python の勉強会やイベントを開催。
    こども向けプログラミング教室 PCN ひろしまの運営メンバー。
    2018年に株式会社シュアルタを設立。